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22世紀の式年遷宮

思考の遷宮

はじめに

「かつて、20年は『一生』だった。1300年前の情熱と、現代の私たちの20年は同じ重さだろうか。」

いよいよ今年(2026年)から、2033年(令和15年)第63回式年遷宮に向けての【お木曳行事】が始まります。

伊勢神宮は20年に一度、すべてが建て替えられ新しくなります。神宮を建て替えるための「御用材」を奉納する「お木曳」。2033年には、新しい本殿に敷くための「白石」を運び入れる「お白石持ち」。

なぜ、20年に一度なのか。 その理由は、1300年前の人々の**「平均寿命」**に隠されているという説があります。

当時の日本人の平均寿命は30歳代後半。長生きしても50〜60歳。 10代で技術を学び、20年後の次の遷宮で熟練工として主役を務め、その次の20年後には人生の終盤。当時の「20年」とは、技術を次世代へ完璧に繋ぐための、文字通り一生をかけた「ギリギリの時間」だったのです。

時間を「今」に戻すと、日本人の平均寿命は80歳を超えています。 かつての先人が手に入れることのできなかった「長い時間」を、私たちは手にしています。

では、その与えられた「時間」を、我々はどう使ってきたのでしょうか?

教育に20年を費やし、40年働き、育児や介護に追われ、ようやく退職した後に長い老後が待っている。今の私たちの20年は、人生の一部に過ぎません。

昔の人にとっての「生命の循環(とこわか)」が20年だったとして、彼らはその短い周期の中で**「何を遺すか」**を必死に考え、未来に繋ごうとしました。

さて、今の私達にとってはどうでしょうか。 今では40年、50年が人間としての循環サイクルとなりましたが、その間に未来の人たちに何を遺せるでしょうか? 未来の人たちに、**「遺してくれてありがとう」**と言ってもらえるものを、私たちは遺せるでしょうか?

人間が一生をかけてでも未来に伝え、遺したいものとは何でしょうか?

これからみなさんと一緒に、一つずつ考えていきたいと思います。

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