破壊から再生へと遷す道

新たなる課題
以前「お木曳行事に向けての課題」という投稿の中で人口減少について言及しましたが、残念ながらそれが現実のものとなりました。例えどの様な対策を講じたとしても、もはや人口減少の流れは止められそうにありません。
私達は「後継者不在」という現実を見つめなければなりません。
更に追い打ちをかける様に「物価高騰」という問題にも直面しています。お木曳行事の運営コストも、以前とは比べものにならないくらい跳ね上がっていくでしょう。しかしそれを補助金や寄付だけに頼るのにも限界があります。
ファンドで寄付を募る、という方法もあるでしょう。しかし全ての奉曳団の運営資金を賄うためには、一体どれくらい必要なのか、見当も付きませんが巨額になる事は間違いないでしょう。
ましてや自分達が何の努力もせず、ただ、支援してくれ、協力してくれでは、一体誰が納得して力を貸してくれるでしょうか。
今一度厳しい現実を見つめ直し、次の100年に遺し、繋げていくためには、自分達の考えを遷(うつ)さなければならないと思います。
破壊から再生への道へ
ご存知の方も多いと思いますが、遷宮も戦国時代に100年ほど途絶えた時期がありました。本殿も苔生し崩れかけていましたが、尼僧達の執念と弛まない努力により、奇跡的に復活を遂げたのです。
「常若(とこわか)の思想」の根源とは、まさにその執念と弛まない努力にこそあるのだと感じます。
しかし時代の流れとともに、その物語を知る人は少なくなってきています。もし私達が今まで受け継いできた遺産を手放してしまったら、もう2度と再生できないかも知れません。
また尼僧の様な人達が、現れるという保証は無いのです。
世代を超えて引き継ぐもの
私達の世代は高度経済成長の真っ只中で生まれ、育ってきました。「明日は今日よりきっと良くなる」と信じて生きてきたのです。成長が止まる、人口が減っていく、経済が立ち行かなくなる、などとは考えてもいなかったのです。
残念ながら私達の考えは、もうすでに時代遅れになってしまったのです。
それでもなお、私達はただ次の世代の人達にそのまま引き継いだら良いのでしょうか?
何もかも増やしていける様な時代は、もうとっくに終わってしまったのです

